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R8-122 12.24
今回は厚生年金保険の財政についてみていきます。
条文を読んでみましょう
法第2条の4 (財政の現況及び見通しの作成) ① 政府は、少なくとも5年ごとに、保険料及び国庫負担の額並びにこの法律による保険給付に要する費用の額その他の厚生年金保険事業の財政に係る収支についてその現況及び財政均衡期間における見通し(以下「財政の現況及び見通し」という。)を作成しなければならない。 ② 財政均衡期間は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね100年間とする。 ➂ 政府は、財政の現況及び見通しを作成したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
法第34条 (調整期間) ① 政府は、財政の現況及び見通しを作成するに当たり、厚生年金保険事業の財政が、財政均衡期間の終了時に保険給付の支給に支障が生じないようにするために必要な積立金(年金特別会計の厚生年金勘定の積立金及び実施機関積立金をいう。)を政府等が保有しつつ当該財政均衡期間にわたってその均衡を保つことができないと見込まれる場合には、保険給付の額を調整するものとし、政令で、保険給付の額を調整する期間(以下「調整期間」という。)の開始年度を定めるものとする。 ② 財政の現況及び見通しにおいて、調整を行う必要がなくなったと認められるときは、政令で、調整期間の終了年度を定めるものとする。 ➂ 政府は、調整期間において財政の現況及び見通しを作成するときは、調整期間の終了年度の見通しについても作成し、併せて、これを公表しなければならない。 |
過去問を解いてみましょう
①【H30年出題】
財政の現況及び見通しにおける財政均衡期間は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね100年間とされている。

【解答】
①【H30年出題】 〇
「財政均衡期間」は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね100年間です。
②【R5年出題】
政府は、令和元年8月に、国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しを公表した。そのため、遅くとも令和7年12月末までには、新たな国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しを作成しなければならない。

【解答】
②【R5年出題】 ×
政府は、少なくとも5年ごとに、「財政の現況及び見通し」を作成しなければならないとされていますので、遅くとも令和7年12月末ではありません。
なお、令和元年8月に、国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しが公表され、その次は、令和6年に公表されています。
➂【R5年出題】
国民年金法による年金たる給付及び厚生年金保険法による年金たる保険給付については、モデル年金の所得代替率が100分の50を上回ることとなるような給付水準を将来にわたり確保するものとされている。この所得代替率の分母の基準となる額は、当該年度の前年度の男子被保険者の平均的な標準報酬額に相当する額から当該額に係る公租公課の額を控除して得た額に相当する額である。

【解答】
➂【R5年出題】 〇
「所得代替率」とは、「公的年金の給付水準を示す指標」で、現役男子の平均手取り収入額に対する年金額の比率によって表されます。
所得代替率→「夫婦2人の基礎年金+夫の厚生年金」/「現役男子の平均手取り収入額」
・2024年度について
「夫婦2人の基礎年金13.4万円+夫の厚生年金9.2万円」
「現役男子の平均手取り収入額37.0万円」
で、所得代替率は61.2%でした。
(参照:厚生労働省「令和6(2024)年財政検証結果の概要」より)
所得代替率の分母の基準となる額は、「現役男子の平均手取り収入額」ですので、当該年度の前年度の男子被保険者の平均的な標準報酬額に相当する額から当該額に係る公租公課の額を控除して得た額に相当する額となります。
(平16法附則第2条第1項第3号)
④【R7年出題】
政府は、国民年金事業に関する財政の現況及び見通し又は厚生年金保険事業に関する財政の現況及び見通しの作成に当たり、その作成年のおおむね100年後に、国民年金法等の一部を改正する法律(平成16年法律第104号)附則第2条第1項の規定によって算出するいわゆるモデル年金の所得代替率が50%を下回ることが見込まれる場合、調整期間の終了について検討を行い、その結果に基づいて調整期間の終了その他の措置を講じなければならない。

【解答】
④【R7年出題】 ×
政府は、財政の現況及び見通しの作成に当たり、「次の財政の現況及び見通しが作成されるまでの間に」モデル年金の所得代替率が50%を下回ることが見込まれる場合、調整期間の終了について検討を行い、その結果に基づいて調整期間の終了その他の措置を講じなければならない、となります。
(平16法附則第2条第2項)
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