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R2年問題から~問題の意図を考える(労災)

R3-074

R2.11.5 <R2出題>問題の意図「解雇制限と労災保険の関係」

令和2年の出題から、問題の意図を考えましょう。

出題される問題には必ず意味がある!

 

ではどうぞ!

<問6-B>

 業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合に限り、その日において、使用者は労働基準法第81条の規定による打切補償を支払ったものとみなされ、当該労働者について労働基準法第19条第1項の規定によって課せられた解雇制限は解除される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 ×

 「3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合に限り」の「限り」の部分が×です。

 「労働基準法第81条の規定による打切補償を支払った」ものとみなされる日が2つあることを知ってくださいというのがこの問題の意図です。

 

 ★「打切補償を支払った」ものとみなされ、解雇制限が解除される日は次の2つのどちらかです。

①開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合はその日

又は

②療養開始後3年を経過した日後において傷病補償年金を受けることとなった場合は傷病補償年金を受けることとなった日

 まず、労働基準法では「業務上の負傷又は疾病で療養のため休業する期間」は解雇できないことになっているので、治ゆする前に解雇はできません。

 ただし、「療養の開始後3年を経過していること」、「打切補償を支払うこと」によって、解雇制限が解除される例外があります。

 

 労災保険法では、①療養開始後3年を経過した日に傷病補償年金を受けている、又は②療養開始後3年を経過した日後に傷病補償年金を受けることとなった場合は打切補償を支払ったとみなし、解雇できることになっています。

 単に傷病補償年金を受けているだけではなく、療養開始後3年経過していることがポイントです。

 ちなみに、休業補償給付から傷病補償年金の切り替えは、一番早くて療養の開始後1年6か月を経過した日ですが、1年6か月経過した日後に切り替わることもあり得るので注意してください。

 

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<H24選択>

 業務上負傷し、又は疾病にかかった労働者が、当該負傷又は疾病に係る療養の開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている場合には、労働基準法第19条第1項の規定の適用については、当該使用者は、当該3年を経過した日において、同法第81条の規定により<  A  >を支払ったものとみなす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】 A 打切補償

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