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社会保険労務士合格研究室

「最初の一歩②」過去問の活用(労働基準法)

R4-102

R3.12.2 「労働時間」とは?(労基 過去問活用編)

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今日は、「労働時間」の定義を確認しましょう。

 

労働基準法第32条で法定労働時間が定められています。

法第32条 (労働時間)

① 使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。

② 使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。

 

 労働基準法では、労働時間の最長を「1週間40時間、18時間」と定めています。

 この時間のことを「法定労働時間」といいます。(なお、1週44時間となる特例も設けられていますが、今日は詳しく触れません。)

 使用者は、法定労働時間の範囲内で、事業場や労働者ごとに労働時間を定めますが、その時間のことを所定労働時間といいます。

 

 

 例えば、就業規則で定めた所定労働時間が17時間で、ある日に9時間労働させた場合は、法定時間外労働は、18時間を超えた時間である1時間となります。

 労働者に法定時間外労働をさせる場合は、36協定の締結と届出、割増賃金の支払が労働基準法で使用者に義務付けられています。

 

 では、具体的に「労働時間」の意味を過去問で確認しましょう。

 

①【H21年出題】

 労働者を就業規則に定める休憩時間に来客当番として事務所に待機させたが、その時間に実際に来客がなかった場合には、休憩時間以外の労働時間が法定労働時間どおりであれば、使用者は、労働基準法第37条第1項の規定による割増賃金を支払う義務はない。

 

 

②【R2年出題】

 運転手が2名乗り込んで、1名が往路を全部運転し、もう1名が復路を全部運転することとする場合に、運転しない者が助手席で休息し又は仮眠している時間は労働時間に当たる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【解答】

①【H21年出題】  ×

 「休憩時間」は、労働から解放されることが約束された時間のことです。

 休憩時間の来客当番は、来客があった場合には、即、接客が義務づけられている状態ですので労働から解放されていません。その時間に実際に来客がなかった場合でも、「手待ち時間」であり、労働時間となります。

 問題文の場合は、割増賃金を支払う義務があります。

(昭23.4.7基収1196号)

 

 

②【R2年出題】 〇

 運転しない者が助手席で休息し又は仮眠している時間でも、いつでも運転ができる状態にある時間は手待ち時間で、労働時間に当たります。

(昭33.10.11基収6286号)

 

★この過去問でおさえておくところ★

 手待ち時間は労働時間

 

 

では、条文を穴埋めで確認しましょう。

32条 (労働時間)

① 使用者は、労働者に、< A >を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。

② 使用者は、1週間の各日については、労働者に、< A >を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

A 休憩時間

 

 

例えば、

始業 8

終業 17

休憩12時~13

の場合、拘束時間9時間、休憩1時間で、労働時間は8時間となります。

休憩時間は労働時間から除かれることに注意しましょう。

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