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社会保険労務士合格研究室

労働安全衛生法

R4-245 

R4.4.24 長時間労働者の面接指導その1

 長時間労働による「脳・心臓疾患」の発症を予防するため、事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月あたり80時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者に対して、面接指導を行わなければなりません。

 今回は「面接指導その1」です。

 

 条文を読んでみましょう。

第66条の8 (面接指導等)

① 事業者は、その労働時間の状況その他の事項が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導(問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて面接により必要な指導を行うことをいう。)を行わなければならない

 

 

則第52条の2 (面接指導の対象となる労働者の要件等)

① 法第66条の8第1項の厚生労働省令で定める要件は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり80時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。

② ①の超えた時間の算定は、毎月1回以上、一定の期日を定めて行わなければならない。

③ 事業者は、①の超えた時間の算定を行ったときは、速やかに、超えた時間が1月当たり80時間を超えた労働者に対し、当該労働者に係る当該超えた時間に関する情報を通知しなければならない

 

則第52条の3 (面接指導の実施方法等)

① 面接指導は、要件に該当する労働者の申出により行うものとする。

② ①の申出は、超えた時間の算定の期日後、遅滞なく、行うものとする。

③ 事業者は、労働者から申出があったときは、遅滞なく、面接指導を行わなければならない。

④ 産業医は、要件に該当する労働者に対して、申出を行うよう勧奨することができる。

 

過去問をどうぞ!

 

①【R2年出題】

 事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり60時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者から申出があった場合は、面接指導を行わなければならない。

 

 

②【H21年出題】 ※改正による修正あり

 事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり80時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者に対しては、本人の申出の有無にかかわらず、面接指導を実施しなければならない。

 

 

③【H18年選択式】 ※改正による修正あり

 労働安全衛生法第66条の8の規定に基づき、事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり80時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者に対し、当該労働者の申出により、医師による面接指導(問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて面接により必要な指導を行うことをいう。)を行わなければならない。また、労働安全衛生規則第52条の3第4項においては、産業医は、当該労働者に対して、当該申出を行うよう < A >することができる旨規定されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【R2年出題】 ×

 長時間労働者の面接指導は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり「80時間」を超えていることが要件です。

★長時間労働者の面接指導のポイント!

・休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり「80時間」を超えている

 かつ

・疲労の蓄積が認められる

・労働者の「申出」が必要

 

 

②【H21年出題】 ×

 長時間労働者の面接指導は、「本人の申出の有無にかかわらず」ではなく、「本人の申出により」、実施しなければならない、です。

 

 

③【H18年選択式】 

A 勧奨

 長時間労働者に対する面接指導に関し、産業医は、所定の要件に該当する労働者に対して、面接指導の申出を行うよう勧奨することができます。

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