合格まで一緒に頑張りましょう!合言葉は「毎日コツコツ」

社会保険労務士合格研究室

健康保険法

R4-353

R4.8.10 任意継続被保険者の保険料前納

 任意継続被保険者は、自己の負担する保険料を納付する義務を負います。

 任意継続被保険者に関する保険料の納付期日は、その月の10日(初めて納付すべき保険料については、保険者が指定する日)です。

 

 今回は、任意継続被保険者の保険料の「前納」を確認しましょう。

165条 (任意継続被保険者の保険料の前納)

1 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。

2 前納すべき額は、当該期間の各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額とする。

3 前納された保険料については、前納に係る期間の各月の初日が到来したときに、それぞれその月の保険料が納付されたものとみなす。

 

48条 (保険料の前納期間)

 任意継続被保険者の保険料の前納は、4月から9月まで若しくは10月から翌年3月までの6か月間又は4月から翌年3月までの12か月間を単位として行うものとする。

 ただし、当該6か月又は12か月の間において、任意継続被保険者の資格を取得した者又はその資格を喪失することが明らかである者については、当該6か月間又は12か月間のうち、その資格を取得した日の属する月の翌月以降の期間又はその資格を喪失する日の属する月の前月までの期間の保険料について前納を行うことができる。

 

令第49条 (前納の際の控除額)

 法第65条第2項の政令で定める額は、前納に係る期間の各月の保険料の合計額から、その期間の各月の保険料の額を年4分の利率による複利現価法によって前納に係る期間の最初の月から当該各月までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額を控除した額とする。

 

過去問をどうぞ!

 

①【R2年出題】

 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。この場合において前納すべき額は、前納に係る期間の各月の保険料の額の合計額である。

 

 

②【H26年出題】

 任意継続被保険者が保険料を前納する場合は、4月から9月まで若しくは10月から翌年3月までの6か月間又は4月から翌年3月までの12か月間を単位として行うものとなっているが、当該6か月又は12か月の間において、任意継続被保険者の資格を喪失することが明らかである者については、当該6か月間又は12か月間のうち、その資格を喪失する日の属する月の前月までの期間の保険料について前納を行うことができる。

 

 

③【H22年選択式】 ※修正あり

1 任意継続被保険者は、将来の一定期間の保険料を前納することができる。前納された保険料については、前納に係る期間の< A >が到来したときに、それぞれの月の保険料が納付されたものとみなす。

 任意継続被保険者は、保険料を前納しようとするときは、前納しようとする額を前納に係る期間の< B >までに払い込まなければならない。

 前納すべき保険料額は、当該期間の各月の保険料の額から政令で定める額を控除した額とする。政令で定める額は、前納に係る期間の各月の保険料の合計額から、その期間の各月の保険料の額を< C >による複利現価法によって前納に係る期間の最初の月から当該各月までのそれぞれの期間に応じて割り引いた額の合計額を控除した額とする。

 保険料の前納期間は、4月から9月まで、もしくは10月から翌年3月までの6か月間又は4月から翌年3月までの12か月間を単位として行うものとされているが、例えば、任意継続被保険者の資格を取得した月が4月であった場合、最も早く前納を行うことができる前納に係る期間の初月は、< D >である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【解答

①【R2年出題】 ×

 前納の場合、保険料の割引があります。

 

 

②【H26年出題】 〇

 前納の期間の単位は、「4月から9月まで」、「10月から翌年3月まで」の6か月間又は「4月から翌年3月まで」の12か月間です。

 しかし、例外もあります。

・途中で任意継続被保険者の資格を取得した者

→ 資格を取得した日の属する月の翌月分からの期間

・資格を喪失することが明らかである者

→ 資格を喪失する日の属する月の前月分までの期間

 

 

③【H22年選択式】 ※修正あり

A 各月の初日

B 初月の前月末日  (則第139条第1項)

C 年4分の利率

D  5

 

Aについて

 前納された保険料は、前納期間の「各月の初日」にその月分の保険料が納付されたとみなされます。

※国民年金の場合は、「各月が経過した際」に、その月分の保険料が納付されたとみなされます。

Bについて

 「4月から9月までの6か月間」、「4月から翌年3月までの12か月間」の期限は、3月末日、「10月から翌年3月までの6か月間」の期限は、9月末日です。

Dについて

 途中で資格取得した場合は、前納できるのは、資格を取得した日の属する月の翌月分からの期間となりますので、初月は5月となります。期間は、「5月から9月まで」又は、「5月から翌年3月まで」です。

社労士受験のあれこれ