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社会保険労務士合格研究室

令和5年度過去問で解ける問題 厚生年金保険法

R6-137

R6.1.11 厚生年金保険の被保険者期間の計算

過去問で解ける問題をみていきましょう。

今日は厚生年金保険法です。

 

被保険者期間について条文を読んでみましょう。

19条 

① 被保険者期間を計算する場合には、によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。

② 被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、その月を1か月として被保険者期間に算入する。ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者(国民年金法に規定する第2号被保険者を除く)の資格を取得したときは、この限りでない。

③ 被保険者の資格を喪失した後、更にその資格を取得した者については、前後の被保険者期間を合算する。

④ 前3項の規定は、被保険者の種別ごとに適用する。

⑤ 同一の月において被保険者の種別に変更があったときは、その月は変更後の被保険者の種別の被保険者であった月(2回以上にわたり被保険者の種別に変更があったときは、最後の被保険者の種別の被保険者であった月)とみなす。

 

  

さっそく過去問をどうぞ!

①【H21年出題】

 厚生年金保険法で定める「被保険者期間」とは、被保険者の資格を取得した日から被保険者の資格を喪失した日の前日までの日単位で計算される期間である。

 

 

②【H30年出題】

 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、例えば、平成29101日に資格取得した被保険者が、平成30330日に資格喪失した場合の被保険者期間は、平成2910月から平成302月までの5か月間であり、平成303月は被保険者期間には算入されない。なお、平成30330日の資格喪失以後に被保険者の資格を取得していないものとする。

 

 

③【H28年出題】

 適用事業所に平成2831日に採用され、第1号厚生年金被保険者の資格を取得した者が同年320日付けで退職し、その翌日に被保険者資格を喪失し国民年金の第1号被保険者となった。その後、この者は同年41日に再度第1号厚生年金被保険者となった。この場合、同年3月分については、厚生年金保険における被保険者期間に算入されない。

 

 

④【R3年出題】

 同一の月において被保険者の種別に変更があったときは、その月は変更後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。なお、同一月において2回以上にわたり被保険者の種別に変更があったときは、最後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなす。

 

 

 

 

 

 

 

【解答】

①【H21年出題】 ×

 「被保険者期間」とは、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までの「月」単位で計算される期間です。

 被保険者の資格を取得した日から被保険者の資格を喪失した日の前日までの日単位で計算される期間は、「被保険者であった期間」のことです。

 例えば、令和6111日に資格を取得し、同年530日に資格を喪失した場合、令和6111日から529日までが「被保険者であった期間」で、令和61月から4月までの4か月間が「被保険者期間」です。

(第19条第1項)

 

 

②【H30年出題】 〇 

 被保険者期間は月単位で計算します。平成29101日に資格取得、平成30330日に資格喪失した場合の被保険者期間は、資格を取得した月(平成2910月)から資格を喪失した月の前月(平成302月)までの5か月間です。資格を喪失した月(平成303月)は被保険者期間には算入されません。

(第19条第1項)

 

 

③【H28年出題】 〇 

 同一の月に資格の取得と喪失があるときは、その月を1か月として被保険者期間に算入するのが原則です。

 例外で、「ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者(国民年金法に規定する第2号被保険者を除く。)の資格を取得したときは、この限りでない。」と規定されています。

例外その1 「その月に更に厚生年金保険の被保険者の資格を取得したとき」

→ 後から資格取得した期間によって「1か月」で算入します。

例外その2 「その月に更に国民年金の被保険者(国民年金法の第2号被保険者を除く。)の資格を取得したとき」

→ 同じ月に資格取得と喪失があり、その月に更に国民年金の第1号被保険者又は第3号被保険者の資格を取得した場合は、その月は厚生年金保険の被保険者期間に算入されません。

 問題文のように、平成2831日に第1号厚生年金被保険者の資格取得、同年320日付けで退職、翌日に被保険者資格を喪失し国民年金の第1号被保険者となった場合は、平成283月は、厚生年金保険の被保険者期間に算入されません。

(第19条第2項)

 

④【R3年出題】 〇 

 同一の月において被保険者の種別(第1号、第2号、第3号、第4号の厚生年金被保険者の種別の変更)に変更があったときは、その月は変更後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなされます。なお、同一月において2回以上にわたり被保険者の種別に変更があったときは、最後の被保険者の種別の被保険者であった月とみなされます。

(第19条第5項)

 

 

 

令和5年の問題をどうぞ!

R5年出題】

 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。

 

 

 

 

 

【解答】

R5年出題】 〇 

 被保険者期間は月単位で計算します。被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までを算入します。

(第19条第1項) 

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